📋 この記事でわかること
- 「元本保証」とは、預けたお金が減らないことを保証する仕組みで、銀行預金(1,000万円まで)が代表例
- 投資信託・株式・ETFには元本保証がなく、元本割れ(損失)が発生する可能性がある
- 元本割れのリスクを知ったうえで、長期・分散・積立という考え方でリスクを管理することが重要
📋 この記事の目次
- ▸ 「元本保証」という言葉が気になったとき——
- ▸ まず結論:元本保証について調べてわかったこと
- ▸ 元本保証とは何か——銀行預金との違い
- ▸ 「元本」とは何か
- ▸ 銀行預金の元本保証の仕組み
- ▸ 投資には元本保証がない理由
- ▸ 初心者が誤解しやすいポイント
- ▸ 「元本割れ」=「失敗」ではない
- ▸ 「元本保証あり=安全、なし=危険」と単純ではない
- ▸ NISAでも元本保証はない
- ▸ 元本割れのリスクとどうつき合うか
- ▸ 実際の投資事例で確認してみましょう
- ▸ 注意点・デメリット——リスクを過小評価しない
- ▸ 投資を始める前の元本保証チェックリスト
- ▸ よくある質問
- ▸ Q. NISAで元本が保証されることはありますか?
- ▸ Q. 元本保証がなくても積立投資を続けるべきですか?
- ▸ Q. 元本保証がある商品だけで資産形成はできますか?
- ▸ Q. 元本割れはどのくらいの頻度で起きますか?
- ▸ まとめ——「リスクを知る」ことが投資の第一歩
「元本保証」という言葉が気になったとき——
投資について調べていると、「元本保証なし」「元本割れリスクあり」といった言葉を目にします。最初はこの言葉が怖く感じました。「投資ってつまりお金が減ることがあるってこと?」と不安になった方も多いのではないでしょうか。
今日は「元本保証」とは何か、なぜ投資には元本保証がないのか、そしてどうリスクとつき合えばよいのかを、私が調べた範囲で整理してみます。
まず結論:元本保証について調べてわかったこと
- 元本保証がある: 銀行預金・郵便貯金(ペイオフ制度の範囲内)・個人向け国債など
- 元本保証がない: 投資信託・株式・ETF・外貨建て商品など
- NISAで購入できる投資信託にも元本保証はなく、市場の変動によって評価額が上下します
- ただし、長期・分散・積立という方法でリスクを時間的・銘柄的に分散することが広く知られています
元本保証とは何か——銀行預金との違い
「元本」とは何か
元本(がんぽん)とは、もともと預けたり投資したりしたお金の元手のことです。たとえば100万円を預けたなら、その100万円が元本です。
「元本保証」とは、元本が減らないことを保証する仕組みです。利息がつくかどうかは別として、最低限、預けた金額は戻ってくるという意味です。
銀行預金の元本保証の仕組み
銀行預金は「ペイオフ制度」によって1金融機関あたり預金者1人につき元本1,000万円とその利息まで保護されています。これは万が一銀行が破綻した場合でも、政府(預金保険機構)が保護する仕組みです。(預金保険機構公式サイトより)
ただし、外貨預金や投資信託は預金保険制度の対象外です。
投資には元本保証がない理由
株式・投資信託・ETFなどの投資商品は、その価値が市場の需給・企業業績・経済状況によって日々変動します。価格が上がれば利益になりますが、下がれば元本を割り込む損失になります。
これは「リターンを得る可能性があるかわりに、損失が出る可能性も受け入れる」という投資の根本的な仕組みです。
| 金融商品 | 元本保証 | 代表例 |
|---|---|---|
| 普通預金・定期預金 | あり(1,000万円まで) | 銀行・ゆうちょ |
| 個人向け国債 | 実質あり(国が発行) | 変動10年・固定5年など |
| 投資信託 | なし | eMAXIS Slim 全世界株式など |
| 株式 | なし | 個別銘柄全般 |
| ETF(上場投資信託) | なし | VYM・ニッセイ外国株式など |
出典:金融庁「投資の基本」・預金保険機構をもとに整理
初心者が誤解しやすいポイント
「元本割れ」=「失敗」ではない
元本割れ(評価額が元本を下回る状態)は、長期投資の途中ではよくある状態です。積立投資を始めた直後に相場が下落すれば、すぐに元本割れになります。
「元本保証あり=安全、なし=危険」と単純ではない
元本保証がある銀行預金でも、インフレ(物価上昇)によって実質的な購買力が目減りする「インフレリスク」があります。名目上は元本が保たれていても、物価が上昇し続けると預貯金の価値は実質的に下がります。
元本保証がない投資商品がすべて危険なわけではなく、元本保証がある商品が万全なわけでもありません。それぞれの特徴を理解したうえで組み合わせることが重要です。
NISAでも元本保証はない
NISAはあくまで「利益に対する税金が非課税になる制度」です。元本が保証される制度ではありません。「NISAだから安全」という誤解は多く見られますが、投資対象の価格変動リスクはNISA口座でも同じようにあります。(金融庁「NISAとは」より)
元本割れのリスクとどうつき合うか
実際の投資事例で確認してみましょう
30代のBさんの積立投資とその変動
Bさんは新NISAのつみたて投資枠で、毎月3万円をインデックスファンドに積み立て始めました。
積立開始から6か月後、世界的な株安の影響でファンドの評価額が元本の5%下回る水準になりました。「このまま続けていいのか?」と不安になったBさんでしたが、積立はそのまま継続しました。
2年後、相場が回復したことで評価額は元本を超え、積立当初の目標だった「長期での資産形成」に向けて歩みを続けています。
重要なのは「下がったこと」より「どう対応するか」です。
一時的な元本割れはあり得ることを事前に理解しておくと、下落局面でも冷静に対応しやすくなります。
注意点・デメリット——リスクを過小評価しない
元本保証のない投資には、以下の点をしっかり認識しておく必要があります。
まず、投資した全額を失う可能性もゼロではありません。個別株の場合、企業が倒産すれば株式の価値はゼロになる可能性があります。分散投資をしていれば全額損失になるリスクは低減されますが、完全にゼロにはなりません。
次に、短期での元本割れはよくあることです。長期投資が有効とされているのは、短期の価格変動に惑わされず、長い時間軸でリターンを得ることが期待できる(可能性がある)からです。短期間での売却を想定している場合は、元本割れのリスクをより慎重に考える必要があります。
また、「元本保証なし」のリスクを理解しないまま投資を始めると、下落時にパニックで売却してしまうケースがあります。一度に大きな金額を投資せず、少額の積立から始めることで、リスク感覚を身につけながら経験を積む方法も広く知られています。
投資を始める前の元本保証チェックリスト
- □ これから投資しようとしている商品に「元本保証」があるかどうかを確認した
- □ 元本割れが起きる可能性があることを理解したうえで投資額を決めた
- □ 投資するお金は「当面使わない余裕資金」だけにした(生活費や緊急予備費は除く)
- □ 短期(1〜3年以内)に使う予定のある資金を投資に回していないことを確認した
- □ 長期(10年以上)で積立を続けることを前提に投資額・商品を選んでいる
- □ NISAの「非課税=元本保証ではない」という点を理解した
よくある質問
Q. NISAで元本が保証されることはありますか?
いいえ、ありません。NISAは運用利益が非課税になる制度であり、投資元本の保証はされていません。投資対象(投資信託・株式など)の価格変動リスクは通常の口座と同じです。(金融庁「NISAとは?」より)
Q. 元本保証がなくても積立投資を続けるべきですか?
「続けるべき」という断言はできません。個人の状況・目標・リスク許容度によって判断が異なります。ただし、長期・積立・分散という方法を組み合わせることで、短期の価格変動の影響を平準化できる可能性があることは広く知られています。
Q. 元本保証がある商品だけで資産形成はできますか?
預金・個人向け国債などで安全に資産を守ることはできますが、インフレや低金利環境下では実質的な資産価値が目減りするリスクがあります。元本保証のある商品と、元本保証のない投資商品を目的別に組み合わせる考え方もあります。
Q. 元本割れはどのくらいの頻度で起きますか?
投資対象や相場環境によって異なります。世界的なインデックスファンドは短期では元本割れが生じることがありますが、過去のデータでは長期保有(10年以上)により元本を回復・超過したケースが多く見られます。ただし、過去の実績は将来を保証するものではありません。
まとめ——「リスクを知る」ことが投資の第一歩
元本保証がある商品とない商品の違いは、投資を始める前に知っておきたい基本の一つです。投資信託・株式・ETFには元本保証がなく、評価額が下がる可能性があります。ただし、そのリスクを正しく理解したうえで、長期・分散・積立という方法でリスクをコントロールしながら投資に向き合うことが、多くの投資家が実践している考え方です。
「元本保証なし」という言葉に驚かず、仕組みを理解して一歩踏み出すための参考になれば嬉しいです。一緒に少しずつ学んでいきましょう。
