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この記事でわかること
- 売却代金が使えるまでの営業日数
- 申込日・約定日・受渡日の違い
- 15時の締切と国内型・海外型の差
この記事の目次
投資信託を売る操作をしたのに、証券口座の残高が動かない。翌日になっても「受渡待ち」のまま表示されている。私も最初にこれを見たとき、注文が通っていないのかと思って何度も画面を開き直しました。
結論から言えば、これは不具合ではなく投資信託のもともとの仕組みです。ただ、その仕組みを知らないまま「明日払いたいお金」を投資信託から作ろうとすると、間に合わないことがあります。今回は、売却してから現金が手元で使えるようになるまでの日数の数え方を確認していきます。
投資信託の注文から受渡までの全体の流れは、投資信託の買い方・売り方|注文から受渡までの流れにまとめています。
売ってから使えるまでは営業日で2〜5日かかる
投資信託の売却代金が証券口座に入るのは、注文した日ではありません。国内の資産で運用するファンドなら注文日から数えて2〜3営業日後、海外の資産に投資するファンドなら3〜5営業日後というのが一般的な目安です。
ここで大事なのは、営業日で数えるという点です。土日祝日はカウントされません。金曜の夕方に売却注文を出すと、翌週の水曜や木曜まで待つことになる、というくらいの感覚になります。
申込日・約定日・受渡日という3つの日付
投資信託の取引には、似ているようで役割の違う3つの日付があります。ここを分けて理解できると、画面の表示に慌てなくなります。
| 日付 | 何が起きる日か | 初心者が誤解しやすい点 |
|---|---|---|
| 申込日 | 自分が売却ボタンを押した日 | この日の値段で売れるとは限らない |
| 約定日 | 取引が成立し、売る値段(基準価額)が確定する日 | 国内型は申込当日、海外型は翌営業日が一般的 |
| 受渡日 | 代金が証券口座に入り、出金や再投資ができるようになる日 | ここまでお金は動かせない |
出典:楽天証券「基準価額が決定するタイミングは?」・SBI証券よくあるご質問/2026年8月10日時点で公式サイトを確認
売る値段のもとになる基準価額は、1日1回しか計算されません。運用会社が営業日の20時ごろまでに算出し、証券会社のサイトには21時半ごろから反映されていく、という流れです(楽天証券・2026年8月10日時点で公式サイトを確認)。
つまり注文を出した瞬間には、いくらで売れるかは誰にも分かりません。これはブラインド方式と呼ばれる仕組みで、値段を見てから注文する人が有利にならないよう、投資家を公平に扱うために設けられています。
基準価額そのものの読み方は、基準価額とは?高い・安いの誤解を解くで解説しています。
15時を過ぎた注文は翌営業日の受付になる
多くのファンドで、当日の受付として扱われる締切は15時です(一部にはこれより早い締切のファンドもあります)。
1つ目は、平日15時までに出した注文。この場合は、その日が申込日として扱われます。
2つ目は、平日15時を過ぎてから出した注文。翌営業日の申込として受け付けられるため、入金日も丸1日ずれます。
3つ目は、土日祝に出した注文。これも翌営業日の受付です。
「夜のうちに売っておこう」と操作しても、実際の申込は翌営業日になっている、という点は覚えておくと計算が狂いません。
自分の持っているファンドが国内型か海外型かは、目論見書の「投資対象」の欄を見れば数十秒で確認できます。
保険料の引き落としに、売却代金が間に合いませんでした
以前、私は車の任意保険の年払い分をどう工面するか考えていて、余っている投資信託を少し売って充てようと計画していました。引き落とし日は火曜日。「月曜に売れば間に合うだろう」と軽く考えていたのですが、保有していたのは全世界株式のファンド、つまり海外資産で運用するタイプでした。
目論見書と証券会社の取引ルールを見直したところ、約定日は申込の翌営業日、受渡日はさらに数営業日後。月曜に売っても、証券口座にお金が入るのは早くて木曜、そこから銀行へ出金してさらに1日。完全に間に合わない計算でした。
結局そのときは生活防衛資金から立て替えて、後から補填しました。慌てて売らずに済んだのは運が良かっただけで、もし値下がりしている最中に「間に合わないから成り行きで全部売る」という判断をしていたら、必要以上に取り崩していたと思います。
保有しているファンドの受渡日は、目論見書の「換金(解約)」の欄と、証券会社の取引ルールのページに書かれています。目論見書のどこを見ればいいかは、目論見書はどこを見る?初心者が確認する4項目で解説しています。
そもそも口座を開くところから確認したい方向けには、SBI証券で新NISAを始める完全ガイドで申し込みの順番までまとめています。入口を間違えると受け取れるはずのポイントを取り逃すことがあるため、始める前に見ておくと損をしにくくなります。
受渡日までは出金も次の買付もできない
仕組みが分かっても、注意しておきたい点はいくつか残ります。
まず、受渡日を迎えるまで、その売却代金は出金にも次の買付にも使えません。「売った直後に別のファンドへ乗り換える」といった動きは、思っているほど素早くはできない、ということです。
次に、手取り額です。SBI証券の案内では、受渡金額は約定日の基準価額をもとに約定日の翌日に確定します。ただしこの受渡金額には譲渡益税が含まれておらず、税金は別に差し引かれます(2026年8月10日時点で公式サイトを確認)。利益が出ている場合、画面に出た金額がそのまま口座に入るとは限りません。特定口座の源泉徴収の扱いについては、特定口座って何?源泉徴収あり・なしを初心者目線で整理で解説しています。
さらに、NISA口座で売った場合の非課税枠の復活は、この受渡日とはまた別のルールで動きます。翌年に枠が戻る仕組みなので、売却代金の入金日と混同しないよう分けて考えたほうが安全です。
売る前に確認したいチェックリスト
- □ そのファンドは国内型か海外型か(目論見書の投資対象で確認)
- □ 約定日は申込当日か、翌営業日か
- □ 受渡日は約定日から何営業日後か
- □ 注文を出す時刻は15時より前か
- □ 入金までに土日祝や海外の休場日をはさまないか
- □ 銀行口座へ移すのに必要な日数を足したか
- □ 利益が出ている場合、税金が引かれた後の手取りで足りるか
よくある質問
まとめ
投資信託の売却は、ボタンを押した瞬間に現金化されるものではありません。申込日・約定日・受渡日という3つの日付があり、営業日で2〜5日、連休をはさめばさらに長くかかります。
ファンドごとに日数が違うので、「自分の持っているファンドは何営業日か」を一度だけ調べて、メモしておくのがいちばん確実です。次の一歩としては、保有ファンドの目論見書を開いて「換金」の項目を確認してみるところからで十分です。
口座をこれから開くなら、申し込みの入口と順番で受け取れる特典が変わることがあります。手順はSBI証券で新NISAを始める完全ガイドにまとめています。
一緒に少しずつ学んでいきましょう。
