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- 申込日・約定日・受渡日という3つの日付の意味
- 15時をまたぐと約定日が1営業日ずれる仕組み
- 国内型と海外型で約定日が違う理由
この記事の目次
注文ボタンを押したのに、保有商品の一覧に何も出てこない。金額も口数も空欄のまま。私も初めて投資信託を買った日、画面を何度も更新しながら「注文できていないのでは」と不安になりました。
結論から言うと、それは失敗ではなく、投資信託の標準的な仕組みです。株式と違って、投資信託は注文した瞬間に値段が決まりません。ここを知らないまま買うと、年末のNISA枠や暴落時の買い増しで思わぬ空振りが起きます。
投資信託の注文から受渡までの全体の流れは、投資信託の買い方・売り方|注文から受渡までの流れにまとめています。
注文した日の値段では買えない仕組みです
投資信託の取引は、注文した日ではなく「約定日(やくじょうび)」の基準価額で成立します。約定日とは、売買が正式に成立する日のことです。
そして注文した時点では、その基準価額はまだ計算されていません。値段がわからないまま申し込むこの方式をブラインド方式と呼びます。既存の投資家が有利・不利にならないよう、公平性を保つために採用されている仕組みです(投資信託協会・野村アセットマネジメントの解説より)。
多くのファンドでは、当日扱いになる申込の締切が15時前後に設けられています。ここを1分でも過ぎると、注文は翌営業日の受付にまわります。
申込日・約定日・受渡日は別の日として数えます
似た言葉が3つ並ぶので、まずは役割を分けて整理します。
| 用語 | 意味 | 何が決まるか |
|---|---|---|
| 申込日(発注日) | 自分が注文ボタンを押した日 | 受付されたかどうか |
| 約定日 | 売買が成立する日 | 基準価額・口数・金額 |
| 受渡日 | お金と口数の受け渡しが完了する日 | 売却代金が使えるようになる日 |
出典:SBI証券FAQ・2026年8月23日時点で公式サイトを確認
買付なら「申込 → 約定で口数確定 → 受渡で正式に自分のもの」という順番です。売却も同じ流れで進み、手元に現金が入るのは受渡日です。売った資金をいつ使えるかは投資信託を売ったお金はいつ入る?受渡日の数え方で解説しています。
投資対象によって約定日が変わります
約定日はファンドごとに決まっていて、投資している資産がどこの市場にあるかで変わります。
| ファンドの投資先 | 約定日の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 国内株式・国内債券 | 申込日と同じ日 | 東証の取引終了が15時で当日中に評価できる |
| 海外株式・全世界株式 | 申込日の翌営業日 | 現地市場の終値が出るのが日本時間の翌朝になる |
出典:野村アセットマネジメント「今日申し込んだ投資信託は、いつの基準価額が反映されますか?」より・2026年8月23日時点で確認
ニューヨーク証券取引所の取引終了は現地16時、日本時間だと翌日の朝6時ごろです。海外の資産を持つファンドの値段が翌営業日になるのは、この時差が理由です。オルカンやS&P500連動型を積み立てている方は、この「翌営業日」タイプに該当することがほとんどです。
15時を1分過ぎると1営業日うしろにずれます
ここが一番つまずきやすいところです。締切時刻の前後で、約定日がまるごと1営業日ずれます。
投資信託協会のルールでは、当日受付扱いの締切は原則として午後3時とされています。ただし締切時刻はファンドと証券会社によって異なります。たとえばSBI証券のFAQでは、営業日15:30までの注文で翌営業日に約定するファンドの例が案内されています(2026年8月23日時点で公式サイトを確認)。
もうひとつ見落としやすいのが、営業日の数え方です。土日祝は営業日に入りません。金曜の15時以降に出した注文は、翌営業日である月曜の受付扱いになります。連休をまたげば、その分だけ後ろにずれていきます。
同じ日に注文した2本、約定日が1日ずれていました
私が初めて投資信託を2本まとめて注文したときの話です。国内株式のインデックスファンドと、全世界株式のインデックスファンドを、同じ日の午前中に発注しました。
翌日に注文照会を開くと、国内株式のほうはすでに口数が確定していました。ところが全世界株式のほうは「発注中」のまま。同じ日に同じ画面から注文したのに、なぜ片方だけ止まっているのかがわからず、証券会社の商品ページを開き直しました。
そこで見つけたのが「約定日:翌営業日」という1行です。国内型は当日約定、海外型は翌営業日約定。故障でもエラーでもなく、最初から決まっていた仕様でした。商品ページのどこを見ればいいかを知っているかどうかだけの差だったわけです。
目論見書のどこを見ればコストやリスクが確認できるかは、目論見書はどこを見る?初心者が確認する4項目で解説しています。
約定日を知らないと困る3つの場面
仕組みそのものは中立ですが、知らないと実害が出る場面があります。
1つ目は、年末のNISA枠を使い切りたいときです。その年の非課税枠に反映されるのは約定日が基準になるため、12月の最終営業日ぎりぎりに注文しても、約定が翌年になれば翌年の枠を使ったことになります。
2つ目は、急落した日に買い増したいときです。繰り返しになりますが、注文時点では値段が確定していません。下がった日を狙って注文しても、その日の終値ベースの基準価額で買えるとは限りません。海外型なら翌営業日の値動きが反映されます。
3つ目は、売却代金の使い道が決まっているときです。約定日のあとに受渡日が来るので、入金までには数営業日かかります。支払い期日が決まっているお金を投資信託から出す場合は、逆算して余裕を持たせる必要があります。
なお、基準価額そのものの高い・安いは商品の割安さを意味しません。この点は投資信託の基準価額は安い方がお得?高い方がいい?で解説しています。
注文前に確認する6項目
買う前にファンドの商品ページで確認しておくと、あとで慌てずに済みます。
- □ そのファンドの約定日は「当日」か「翌営業日以降」か
- □ 当日受付になる締切時刻は何時か(15時か15時30分か)
- □ 受渡日は約定日から何営業日後か
- □ 今日が営業日かどうか(土日祝・年末年始をまたがないか)
- □ 売却する場合、代金が必要な日から逆算できているか
- □ 年末なら、その年のNISA枠に間に合う日程か
よくある質問
まとめ
投資信託は、注文した日ではなく約定日の基準価額で取引が成立します。値段がわからないまま申し込むブラインド方式は、既存の投資家との公平性を保つための仕組みです。
当日受付の締切は多くが15時前後ですが、実際の時刻と約定日は商品ページに書かれています。国内型は当日、海外型は翌営業日というのが目安です。
次の一歩として、いま積み立てているファンドの商品ページを開いて「約定日」の1行だけ確認してみてください。これから口座を開く方は、入口の順番によって受け取れる特典が変わることがあるため、SBI証券で新NISAを始める完全ガイドで手順を確認してから申し込むと無駄がありません。
一緒に少しずつ学んでいきましょう。
